KOKORASHI AIKOKORASHI AI

Slack・Notion・Google Driveと連携する社内AIアシスタントの作り方

SlackやNotion、Google Driveに住まわせる社内AIアシスタントの構成を解説。何を連携すると効くか、権限・情報漏洩の注意点、段階的な作り方を、福岡の中小企業の現場感で非エンジニア向けにまとめます。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「AIツールは契約したのに、誰も開かなくて解約寸前です」。天神のあるコンサル会社さんから受けた相談です。原因ははっきりしていて、普段いない場所にAIを置いたからです。私がいつもお勧めするのは、SlackやNotion、Google Driveといった「社員が毎日いる場所」にAIを住まわせること。この記事では、その構成と権限の注意点、段階的な作り方を、KOKORASHI AI(ココラシエーアイ)の実装経験からお話しします。

なぜ住まわせるのか|定着の分かれ道

新しいAI専用の画面を開いてもらうのは、想像以上に続きません。一方、すでに毎日開いているSlackに話しかけられるなら、行動が変わらないので定着します。

  • Slackで「先週の議事録どこ?」と聞けば、AIが探して答える
  • Notionのページ上で要約や下書きを頼める
  • Google Driveの資料をまたいで検索できる

博多の広告会社さんは、AIをSlackに置いただけで利用率が跳ね上がりました。道具を増やさず、既存の道具を賢くするのがコツです。

何を連携すると効くか

全部つなぐ必要はありません。効く順に並べると次のとおりです。

連携先

効く場面

Google Drive

資料・議事録・提案書の横断検索。最初に効く

Notion

社内wiki・マニュアルへの質問、下書き作成

Slack

質問の入口。聞けば答える窓口になる

まずはDriveの検索から

多くの会社で資料はGoogle Driveに溜まっています。ここを横断検索できるだけで「探す時間」が大きく減ります。私は最初の一歩として、ほぼ必ずここを勧めます。

権限設計|誰が何を見られるかを先に決める

ここが一番大事で、後回しにすると事故ります。AIは、連携した資料を「読める人」の代わりに答えます。つまり権限設計を誤ると、見せてはいけない情報まで答えてしまうのです。

気をつける3点

  • アクセス範囲:AIに読ませるフォルダを限定する。全社共有のDriveを丸ごとつながない
  • 役職による差:人事・給与など、一部の人しか見られない資料は分けて管理する
  • ログ:誰が何を聞いたか記録を残せる構成にしておく

糸島の製造業さんでは、まず「AIに読ませてよいフォルダ」だけを一つ作り、そこに安全な資料を集める形から始めました。全部つなぐより、はるかに安全です。

技術的にはどう組むか|3つの部品

「作り方」と言っても、中身は難しくありません。役割で分けると3つの部品でできています。

部品

役割

入口

Slackなど、社員が話しかける場所

検索

DriveやNotionから関連資料を探す(社内AIのRAG部分)

回答役

探した資料をもとにAIが答えを作る

この「検索」の部分が、前に書いた社内AI(RAG)の考え方とそのまま重なります。つまりアシスタント作りは、資料を探せる状態を整える作業が半分以上です。SlackやNotionには外部サービスをつなぐ仕組みが用意されているので、そこにこの3部品を差し込むイメージです。n8nのようなツールで入口と検索・通知をつなぐ組み方も現実的です。

情報漏洩の注意点

便利さと裏表なので、必ず確認します。

  • 顧客の個人情報や機密契約は、連携フォルダに含めない線引きを先に決める
  • 使うAIサービスが、入力データを学習に使わない設定になっているか確認する
  • 退職者のアカウント整理を怠らない(アクセスが残ると穴になる)

「便利だから全部つなぐ」は一番危ない発想です。私はいつも「つながない資料リスト」も同時に作ることをお勧めしています。

段階的な作り方

いきなり全社・全ツール連携は狙いません。順番はこうです。

  1. Drive検索から:安全な資料フォルダを1つ作り、横断検索を試す
  2. Slackを入口に:普段の場所から聞けるようにして利用率を上げる
  3. Notionを足す:マニュアルや議事録への質問・下書きへ広げる
  4. 権限とログを見直す:使いながら範囲を調整する

印象診断LABO(約400万円規模の開発)でも実感しましたが、大きく作るより「効いた部分から広げる」ほうが、結局は速く安く着地します。

まとめ

  • 社内AIは新しい画面より、Slack・Notion・Driveなど「毎日いる場所」に住まわせると定着する
  • 最初に効くのはGoogle Driveの横断検索。まずここから
  • 権限設計を先に固める。AIは資料を読める人の代わりに答えるため、範囲を誤ると漏洩につながる
  • 全部つながず、安全なフォルダ1つから段階的に広げるのが安全で速い

よくある質問

Q. 社内AIはどこから連携し始めるのがよいですか?
Google Driveの横断検索から始めるのがおすすめです。多くの会社で資料はDriveに溜まっており、ここを検索できるだけで「探す時間」が大きく減ります。安全な資料を集めたフォルダを1つ作り、そこだけ連携する形から試すと安全です。

Q. AIに社内資料をつなぐと情報漏洩が心配です。
AIは連携した資料を「読める人」の代わりに答えるため、権限設計が最重要です。読ませるフォルダを限定し、人事・給与など機微な資料は分け、使うAIが入力を学習に使わない設定かを確認します。「つながない資料リスト」も先に決めておくと安心です。

Q. SlackやNotionを普段使っていなくても導入できますか?
はい。大切なのは「社員が毎日いる場所」に置くことなので、普段の連絡がメールやLINE中心なら、まずはそこに合わせても構いません。無理に新しいツールを増やさず、既存の道具を賢くする発想で段階的に広げるのが定着の近道です。

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