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増えすぎたAIツールの月額を見直す|福岡の中小事業者のための「AIサブスク棚卸し」手順

気づけばAIツールの月額が積み上がっていませんか。福岡の中小事業者向けに、使っていないAIサブスクを見つけて止める棚卸しの手順と、来期以降増やさないための運用ルールを解説します。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「AIの費用、気づいたら結構な額になってました」——ここ数カ月、福岡の事業者さんから本当によく聞くようになった言葉です。AI導入支援をしているKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)の私がお話を伺うと、原因は値上げではないことがほとんどです。誰も使っていない契約が、止められないまま残っている。これに尽きます。今日はその見つけ方と止め方を、そのまま使える手順にしてお伝えします。

なぜAIのサブスクは静かに増えるのか

普通のソフトなら、導入するときに稟議が回ります。ところがAIツールは、単価が数千円と小さく、しかも「まず試してみましょう」で始まるため、承認を通らずに増えていきます。私が実際に見てきた増え方は、だいたいこのパターンです。

  • 社長が個人のカードで有料プランに入り、そのまま経費精算だけが続いている
  • 営業担当が別の文章作成ツールを契約し、事務は事務で別のツールを使っている
  • キャンペーンの年払いに入ったが、翌年の更新日を誰も把握していない
  • 退職した担当者名義のアカウントが残り、請求だけが毎月落ちている

どれも悪意はありません。むしろ現場が前向きだからこそ起きます。だからこそ誰かを責める話にせず、年に1〜2回の作業として仕組みにするのが正解です。

手順1:契約を1枚に集める(15分)

最初にやるのは、資料づくりではなく事実集めです。スプレッドシートを1枚だけ作り、次の列を用意してください。

  • ツール名
  • 契約者(誰の名義・どのカードか)
  • 月額または年額
  • 支払い方法(法人カード/個人立替/口座振替)
  • 更新日
  • 主に使っている人
  • 最終利用日

埋め方のコツは、記憶に頼らないことです。クレジットカードの明細を過去3カ月分だけ開き、それらしい名前を片っ端から書き出す。この方法なら、忘れていた契約が確実に出てきます。個人立替のものは、経費精算の履歴を見れば拾えます。

手順2:3つの分類に振り分ける(10分)

集まったら、各行を次の3つに色分けします。難しい評価は要りません。

  • 使っている:直近1カ月で誰かが実際に開いている
  • 使っていない:直近1カ月、誰も開いていない
  • 分からない:使っているか誰も答えられない

ここで大事なのは、「分からない」を無理に判定しないことです。私が現場でお伝えしているのは、分からないものは即解約ではなく、まず主担当を1人決めるという進め方です。担当が決まらないツールは、その時点で会社として使っていないのと同じなので、次の判断が自然に出ます。

手順3:重複を見つける(10分)

棚卸しでいちばん効くのがここです。用途で並べ替えると、同じ仕事に複数のツールが当たっていることが見えてきます。

  • 文章作成・要約:チャットAIと、別の文章専用ツールが両方ある
  • 議事録:会議ツールに標準機能があるのに、外部の議事録AIも契約している
  • 画像生成:チャットAIに含まれているのに、画像専用サービスも契約している
  • 翻訳:翻訳専用ツールと、チャットAIの翻訳を併用している

特に見落とされがちなのが、すでに契約している業務ソフトにAI機能が標準で付いているケースです。会議ツール、グループウェア、会計ソフト、名刺管理。ここ1年ほどで、多くのサービスがAI機能を追加しています。私がご相談を受けた天神のサービス業の会社でも、外部ツールを追加契約する前に手元のソフトを確認したところ、必要な機能がすでに入っていた、ということがありました。新しく契約する前に、いま払っているものに付いていないか確認する。これだけで無駄な追加を減らせます。

手順4:止め方は「即解約」より「段階的に」

止めるときにトラブルになりやすいのは、データの持ち出しを忘れることです。順番を守ってください。

  • 1. 中のデータを確認する:議事録、チャット履歴、作った画像や文章。必要なものは先に書き出す
  • 2. 使っていた人に一声かける:黙って止めると信頼を失います。「使っていなければ止めます」と聞くだけでいい
  • 3. 下位プランへの変更も検討する:解約か継続かの二択にせず、無料プランや人数を減らす選択肢を見る
  • 4. 更新日の直前に止めない:年払いは更新日の1カ月前を目安に判断する

そして解約したら、その行を消さずに「解約済み・日付」として残しておくこと。翌年の棚卸しのときに、なぜ止めたかが分かる資料になります。

手順5:来期また増やさないための1行ルール

棚卸しは一度やって終わりにすると、半年で元に戻ります。私が必ずセットでおすすめしているのが、次のルールです。

  • AIツールを新規契約するときは、上の一覧に1行足してから契約する
  • 契約するときに更新日をカレンダーに入れ、1カ月前に通知を出す
  • 「試用」は期限を決める。1カ月試して使われなければ止める、を最初に決めておく
  • 棚卸しは年2回。決算期と、その半年後

紙一枚とカレンダー通知だけです。難しい管理ツールは要りません。むしろ管理のためにまた新しいサブスクを契約してしまうのが、いちばん残念なパターンです。

「減らす」だけが目的ではない

最後に一つ。この棚卸しの本当の価値は、費用が下がることではありません。会社としてAIを何にどう使っているかが、初めて1枚で見えることです。実際にやってみると、「この業務は3人が別々のツールで同じことをしていた」「この部署はまだ何も使っていない」といったことが見えてきます。そこから次の改善が決まります。

私がAI導入のお手伝いをするときも、いきなり新しい仕組みを作らず、まず今あるものを1枚にする作業から始めることが多いです。増やす前に整える。順番を守るだけで、投資の効きがまったく変わります。

まとめ

  • AI費用が膨らむ主因は値上げではなく、使われていない契約が残っていること
  • カード明細3カ月分から契約を1枚に集め、「使っている/使っていない/分からない」に分ける
  • 用途で並べ替えて重複を探す。既存の業務ソフトにAI機能が付いていないか必ず確認する
  • 止めるときはデータの持ち出し・一声かける・下位プラン検討・更新日の1カ月前判断の順で
  • 新規契約時に一覧へ1行追加、試用は期限つき、棚卸しは年2回。これで元に戻らない

KOKORASHI AIでは、こうした整理から実際のAIチャット導入まで、初期費用0円・月額4,800円(税込)からご相談を受けています。「何を使っているかも把握できていない」という状態からで大丈夫です。福岡の事業者さん、まずは一覧づくりからご一緒しましょう。

よくある質問

Q. AIツールの棚卸しは、どのくらいの頻度でやればいいですか?
年2回をおすすめしています。決算期と、その半年後が目安です。あわせて新規契約のたびに一覧へ1行追加するルールを決めておけば、次の棚卸しがほぼ確認作業だけで終わります。

Q. 使っているか分からないツールは、すぐ解約していいですか?
すぐの解約はおすすめしません。まず主担当を1人決めてください。担当が決まらないツールは会社として使っていないのと同じなので、判断が自然に出ます。解約する場合も、中のデータを先に書き出し、使っていた人に一声かけてから止めてください。

Q. 新しいAIツールを契約する前に、確認しておくことはありますか?
すでに契約している業務ソフトに同じ機能が付いていないかを確認してください。会議ツール、グループウェア、会計ソフトなどは、ここ1年ほどでAI機能を追加しているものが多くあります。追加契約せずに済むケースが実際にあります。

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