AIで顧客アンケートの自由記述を自動分析する方法
福岡の事業者向けに、顧客アンケートの自由記述をAIで自動分析する手順を実例で解説。分類・要約・タグ付け・改善提案まで、私が現場で使う具体的な方法をまとめました。
野村 直矢
KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発
「自由記述、結局読んでないんです」という相談
先日、博多区で飲食店を3店舗営む経営者から相談を受けました。来店後アンケートを紙とWebで集めていて、5段階評価は集計しているものの、最後の「ご意見・ご要望」欄だけは誰も手をつけていないとのこと。「数百件あって、読むだけで半日。だから放置してます」と苦笑いされていました。
結論から言います。自由記述は人が読むより、AIに「分類・要約・改善提案」まで任せるほうが圧倒的に活きます。私が福岡の事業者と実際にやっている手順を、ツールの選び方からそのまま使えるプロンプトまで具体的に書きます。
なぜ自由記述ほどAIと相性がいいのか
星の数や満足度は表計算で集計できます。でも「スタッフの○○さんの接客が良かった」「予約の電話がつながりにくい」といった生の声は、集計の枠に入りません。ここが現場で一番もったいないところです。
天神でエステサロンを運営する方は、自由記述を全部Excelに貼り、目視で色分けしていました。月に2時間。しかも分類の基準が日によってブレる。AIが得意なのは、まさにこの「文章を読んで意味で仕分けする」作業です。人間が感覚でやっていた部分を、一定の基準で高速に処理してくれます。
- 数百件を数分で「良かった点」「不満」「要望」に仕分け
- 同じ趣旨の声をまとめて件数化(声の大きさが見える)
- そのまま改善アクションの候補まで出せる
使うツールは身近なもので十分
「専用の分析ソフトが要るのでは」とよく聞かれますが、最初は不要です。私が福岡の小規模事業者にまず勧めるのは、無料〜安価で始められる組み合わせです。
- ChatGPT(無料版でも可)またはClaude:100〜200件程度の貼り付け分析ならこれで足ります
- Googleスプレッドシート:元データの管理と、AIの結果を貼り戻す受け皿に
- 件数が多い・毎月続けるなら:スプレッドシートの関数からAIを呼ぶ仕組みを組む(後述)
糸島市で農産物の直売をしている事業者は、最初の3か月はChatGPTへの手貼りだけで回していました。「まず効果が出るか確かめたい」という段階では、これで十分です。いきなり高い仕組みを入れて使いこなせない、という失敗を避けられます。
実際の手順:3ステップで仕分けまで
春日市の整骨院から「やり方を教えてほしい」と言われ、一緒に組んだ流れがこれです。難しい設定はありません。
- ステップ1:データを整える。自由記述を1件1行でスプレッドシートに並べます。個人名や電話番号など個人情報は、貼り付け前に必ず消します。
- ステップ2:AIに役割と分類軸を指示。「あなたは顧客の声を分析する担当です。以下を『満足・不満・要望・その他』に分類し、各件に一言の要約タグを付けて表形式で出して」と指定します。
- ステップ3:結果を確認して貼り戻す。出てきた表をスプレッドシートに戻し、分類ごとに件数を数えます。
ポイントは、最初に5〜10件で試して分類のズレを直すこと。整骨院では「予約の取りづらさ」が当初「その他」に流れていたので、分類軸に『予約・受付に関する声』を一つ足したら、ピタッと整理されました。
「分類」で終わらせない。改善提案まで引き出す
自動分析の本当の価値は、仕分けの先にあります。久留米市で美容室を営む方に伝えたのは、AIにこう続けて聞くことです。
「不満と要望の声を頻度順に3つにまとめ、それぞれに今月できる具体的な改善案を1つずつ提案して」。すると「待ち時間の不満が最多→次回予約時に所要時間を伝える」といった、すぐ動ける形で返ってきます。
この美容室では、声の多かった「ドリンクメニューの案内不足」をその場でPOP対応し、翌月のアンケートで該当の不満がほぼ消えました。分析を「読む資料」で止めず「来月の行動」に変換することが、続ける一番のコツです。私は提案を出させたあと、必ず「すぐやる・あとで・やらない」の3つに自分たちで仕分けてもらっています。
毎月続けるなら仕組み化する
手貼りは便利ですが、月に何百件も来て、それが毎月続くなら自動化の出番です。大野城市の通販事業者は、レビューが月400件を超えて手作業が限界でした。
ここでは、アンケート回答が入力されるとスプレッドシート上で自動的にAIが分類・タグ付けする仕組みを組みました。LINE公式アカウントでアンケートを取っている場合は、回答をそのままスプレッドシートに集約し、定期的に一括分析する流れにもできます。私はLINE Botやこうした自動化の構築を支援していて、「手作業ゼロで毎週分類済みの一覧が届く」状態まで持っていけます。
ただし、いきなり仕組み化はおすすめしません。まず手貼りで「どんな分類軸が自社に合うか」を固めてから自動化したほうが、無駄なく組めます。
注意点:個人情報とAIの読み違い
便利な一方、外せない注意が2つあります。中央区のクリニックからも同じ点を心配されました。
- 個人情報を入れない:氏名・連絡先・具体的な病状などは、AIに渡す前に削除する。仕組み化する場合も、個人情報を含む列は分析対象から外す設計にします。
- AIの分類を鵜呑みにしない:皮肉や言い回しを取り違えることがあります。件数の多い分類や重要な指摘は、最終的に人の目で1度確認する。これだけでブレはぐっと減ります。
このあたりの「安全に使う線引き」が不安だという相談はとても多いです。KOKORASHI AI(ココラシエーアイ)では、福岡の事業者向けにこうした導入を伴走支援しており、初期費用0円・月額4,800円(税込)から始められます。
まとめ
- 自由記述は「読む」より、AIで分類・要約・改善提案まで任せると活きる
- 最初はChatGPTやスプレッドシートなど身近なツールで十分
- 手順は「整える→分類軸を指示→確認して貼り戻す」の3ステップ
- 分析を「来月の行動」に変換することが、続ける最大のコツ
- 月数百件かつ毎月続くなら、スプレッドシートやLINE連携で仕組み化する
- 個人情報は渡さない/重要な分類は人の目で最終確認する
「うちのアンケート、何から手をつければ」と迷ったら、まずは直近100件をChatGPTに貼って分類させてみてください。それでも難しければ、私が福岡で一緒に整えます。
よくある質問
Q. アンケートの自由記述は何件くらいからAI分析の効果が出ますか?
数十件からでも効果はあります。手で読むのが負担に感じ始める50件前後が一つの目安です。まずは直近100件をChatGPTやスプレッドシートに貼って分類させ、効果を確かめてから件数や頻度に応じて仕組み化を検討するのがおすすめです。
Q. 無料のChatGPTだけでも自動分析はできますか?
100〜200件程度の手貼り分析なら無料版でも十分実用になります。役割と分類軸を指示し、表形式で出力させればその場で仕分けできます。月に数百件あり毎月続く場合は、スプレッドシートやLINE連携での自動化を検討すると手作業を減らせます。
Q. アンケートに個人情報が含まれていても大丈夫ですか?
氏名・連絡先・具体的な病状などは、AIに渡す前に必ず削除してください。仕組み化する場合も、個人情報を含む列は分析対象から外す設計にします。安全な線引きが不安な場合は、KOKORASHI AI(ココラシエーアイ)で福岡の事業者向けに導入を伴走支援しています。
