KOKORASHI AIKOKORASHI AI

AIの料金は「トークン」で決まる|従量課金の仕組みと自社コストの見積もり方

AIの料金表に出てくる「トークン」と従量課金の仕組みを、福岡の中小事業者向けにやさしく解説。月額プランとの違いから、自社の月額コストをざっくり見積もる手順まで説明します。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「AIの料金表を見たんですけど、トークンって何ですか。100万トークンって、うちの場合いくらになるんでしょう」——先日、博多の士業事務所の方からそんなご相談をいただきました。AI導入の見積もりを受け取ったものの、書いてある単位が分からず判断できない、というお話でした。

これは本当によくある悩みです。AIの料金は、電気や水道のように「使った量」で決まる部分があり、その単位が「トークン」です。福岡でAI導入支援をしているKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)の現場で、私が実際にお客様へ説明している順番でお伝えします。読み終わるころには、自社のAIコストをざっくり見積もれるようになるはずです。

まず「月額固定」と「従量課金」は別物

ここが整理できていないと、話がずっと噛み合いません。AIの料金には、大きく2種類あります。

  • 月額固定プラン:ChatGPTやGeminiなどを、人がブラウザやアプリで使うときの料金。1人あたり月いくら、という形で、使った量では変わりません。
  • 従量課金(API):自社のAIチャットや自動化の仕組みが、裏側でAIを呼び出すときの料金。使った分だけ課金されます。ここで出てくるのがトークンです。

社員がChatGPTを開いて使うだけなら、前者だけを考えれば十分です。一方、ホームページにAIチャットを置く、LINE公式アカウントで自動応答させる、社内の問い合わせにAIが答える、といった仕組みを作るなら、後者の従量課金が発生します。見積書を読むときは、まず「これはどちらの話か」を確認してください。

トークンとは「文章を細かく刻んだ単位」

トークンは、AIが文章を処理するときの最小単位です。単語より少し細かく、文字よりは大きい、と考えてください。

日本語の場合、ざっくりした目安として1文字あたり1トークン前後と考えておくと、見積もりの実務では困りません。厳密にはモデルによって変わりますが、社内で予算を組むときの概算としてはこの粗さで十分です。

そして料金は、入力と出力で別々に計算されます。

  • 入力トークン:AIに送る文章。質問文だけでなく、参照させる資料や、これまでの会話履歴も全部含まれます。
  • 出力トークン:AIが返してくる文章。

出力のほうが単価は高く設定されているのが一般的です。「AIに長い資料を読ませると高くつくのでは」と心配される方が多いのですが、実際には長い答えを何度も返させるほうが効いてくるケースがよくあります。

意外な落とし穴は「会話履歴」

相談を受けていて一番多い誤解がこれです。AIチャットは会話の流れを保つために、やり取りのたびに過去の会話をまとめて送り直しています

つまり、1回の質問が短くても、10往復目には最初から9往復分の履歴が入力に含まれます。会話が長引くほど、1回あたりの入力量はじわじわ増えていくわけです。

ここを知っているかどうかで、設計が変わります。私がAIチャットを組むときは、次のような工夫を入れています。

  • 覚えておく会話の往復数に上限を決める:直近の数往復だけ保持し、それ以前は要約に置き換えます。
  • 参照させる資料を絞る:全マニュアルを毎回渡すのではなく、質問に関係する部分だけを取り出して渡す仕組みにします。
  • 用件が終わったら会話を区切る導線を置く:「他のご質問はこちら」で区切ると、履歴が積み上がりません。

自社コストをざっくり見積もる手順

実際に私がお客様と一緒にやっている、紙1枚でできる概算の手順です。

  • 1. 1回のやり取りの文字数を決める:質問と参照資料で何文字ぐらい送り、何文字ぐらい返ってくるかを想定します。FAQ応答なら、入力1,000〜2,000文字・出力300〜500文字あたりが1つの目安です。
  • 2. 月の件数を見積もる:今のホームページの問い合わせ件数や電話の本数から逆算します。「月に何件をAIが応対するか」です。
  • 3. 掛け算する:(1回の文字数 × 件数)で、ひと月の総トークン数の概算が出ます。
  • 4. 単価を当てる:使うモデルの「100万トークンあたりいくら」に当てはめます。入力と出力を分けて計算します。
  • 5. 為替と余裕を足す:多くの単価はドル表示なので円換算し、想定より使われた場合に備えて1.5倍ほど見ておくと安心です。

この計算をやってみると、多くの中小事業者のケースで「思ったより安い」という結論になります。月に数百件規模のFAQ応答であれば、AI本体の従量課金より、それを載せるサーバー代や保守のほうが大きい、ということも珍しくありません。金額の見当がつくと、稟議も通しやすくなります。

だから見積書は「内訳」で読む

ここまでを踏まえると、AI導入の見積書をどう読むべきかが見えてきます。私がお客様にお伝えしているチェック項目は3つです。

  • AIの利用料が誰の負担か:月額に含まれているのか、別途実費なのか。別途なら上限の考え方が書かれているか。
  • 想定件数が明記されているか:「月◯件まで」という前提がないと、後から金額が動きます。
  • 超えたときにどうなるか:止まるのか、追加課金なのか。ここが空欄の見積書は要注意です。

逆に言えば、この3点が書かれている見積書は信頼できます。金額の大小より、前提が書いてあるかどうかで判断してください。

私が福岡の事業者にお伝えしていること

トークンの仕組みを完璧に理解する必要はありません。押さえておいてほしいのは、「AIの利用料は使った量で決まる」「量は文字数でおおよそ決まる」「会話が長いほど増える」の3つだけです。

そのうえで、最初から大きく作らないことをおすすめしています。よくある質問トップ10だけをAIに任せる形で始めれば、コストは読める範囲に収まりますし、ログを見ながら広げていけます。KOKORASHI AIでは初期費用0円・月額4,800円(税込)から、この「小さく始めて広げる」形でご支援しています。料金の中身が分からないまま契約するより、仕組みを理解したうえで小さく試すほうが、結果的に早く進みます。

まとめ

  • AIの料金には「月額固定プラン」と「従量課金(API)」があり、別物として考える。
  • 従量課金の単位がトークン。日本語なら1文字1トークン前後を目安に概算できる。
  • 入力と出力で単価が違い、会話履歴が積み上がると入力量が増える。
  • 自社コストは「1回の文字数 × 月の件数 × 単価」で概算し、1.5倍の余裕を見る。
  • 見積書は金額より「想定件数・超過時の扱い・利用料の負担者」が書かれているかで判断する。

よくある質問

Q. トークンは日本語だと何文字くらいですか?
厳密にはモデルによって異なりますが、日本語では1文字あたり1トークン前後を目安にしておくと、社内で予算を組むときの概算としては十分です。英語のほうが1トークンあたりの文字数は多くなります。正確な数値が必要な場合は、各社が公開しているトークン計算ツールで実際の文章を測るのが確実です。

Q. ChatGPTの月額プランを契約していれば、トークンの従量課金は発生しませんか?
人がブラウザやアプリでChatGPTを使う分には、月額プランの範囲で完結します。トークンの従量課金が発生するのは、自社のAIチャットやLINE Bot、業務システムが裏側でAIを呼び出す場合です。両者は契約も課金も別と考えてください。

Q. AIチャットのランニングコストが想定より膨らむのが心配です。どう防げますか?
会話履歴の保持数に上限を設ける、参照させる資料を質問に関係する部分だけに絞る、用件が終わったら会話を区切る導線を置く、といった設計で抑えられます。加えて、月の想定件数を決めて上限や通知を設定しておくと、想定外の請求を防げます。最初はよくある質問トップ10に絞って始めるのが安全です。

無料メルマガ

福岡の中小事業者向け、AI活用のヒントを月数回お届け

今日のような記事の要点と、関心のあるテーマに合わせたおすすめ記事をメールでお送りします。

試す段階から、AIに任せる段階へ

社長専用のAI経営チームを30分で構築するスターターキット「No2」。買い切りなので、今日読んだ使い方をそのまま自社の仕組みにできます。

LINEで無料相談