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Googleがロボット向けAI「Gemini Robotics 2」を発表|AIが画面の外に出る時代の備え方

Google DeepMindがロボット向けAI「Gemini Robotics 2」を発表。ヒューマノイドの全身制御や複数ロボットの協調を実現します。福岡の中小事業者が今から備えられることを解説します。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「うちみたいな現場仕事の会社に、AIって関係あるんですかね」——福岡の運送業や製造業の社長さんから、これは本当によくいただく質問です。これまで私は「まず事務仕事から始めましょう」とお答えしてきました。ただ、そろそろ答えの前提が変わりはじめています。

2026年7月30日(現地時間)、Google DeepMindがロボット向けのAIモデル群「Gemini Robotics 2」を発表しました。AIが文章や画像だけでなく、身体を動かす領域に本格的に入ってきたという話です。福岡でAI導入支援を行っているKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)の立場から、これが中小事業者にとって何を意味するのかを整理します。

発表されたのは「3つのモデル」

今回発表されたのは単体のモデルではなく、役割の違う3つのモデルです。

  • Gemini Robotics 2:ロボット本体を動かす中心のモデル。人型ロボットの全身制御を担います。
  • Gemini Robotics ER 2:推論を担当するモデル。「どういう順番で何をすべきか」という高いレベルのタスク計画を立てます。
  • Gemini Robotics On-Device 2:ロボットの機体側で動くよう最適化されたモデル。手元で処理を完結させる用途向けです。

技術的なポイントとして各社が挙げているのは、これまで主に上半身の作業が中心だったものが、歩く・かがむ・姿勢を変えるといった全身の動きと、指先の細かい作業を組み合わせられるようになった点です。さらに、複数のロボットが協調して1つの作業を進めることにも対応しています。

公開されたデモでは、ヒューマノイドロボットが「じょうろを下の棚の緑のかごに入れて」といった日常的な言い方の指示を受け、部屋を歩いて移動し、対象物を持ち上げて指定の場所に置く、という一連の動作を行っています。

正直に言うと、明日の現場は変わりません

ここは誠実にお伝えしておきます。この発表を見て、来月から福岡の工場や倉庫に人型ロボットが並ぶわけではありません。研究・開発向けの段階であり、実際の導入コストや安全対策、法制度の整備はこれからです。

私は新しい技術のニュースが出るたびに「すぐ導入すべきです」と言うつもりはありません。むしろ、KOKORASHI AIでご相談を受けるときにいつもお伝えしているのは、ニュースは「方向」を読むために使い、行動は自社の足元から決めるということです。

それでも押さえておきたい「方向」

今回の発表から読み取れる方向は、はっきりしています。ひとつは、AIに指示を出す言葉が、どんどん「普通の言い方」に近づいているということです。

デモの指示は、プログラムのコードではなく、職場で人に頼むときの言い方そのものでした。これは事務作業のAIでも同じ流れで、数年前は細かい指示文の書き方が必須でしたが、今は普段の言葉でかなり通じるようになっています。

もうひとつは、AIが扱える仕事の範囲が、机の上から現場へ広がっているということです。順番としては、事務→接客・問い合わせ→現場作業、という流れで降りてきています。今その入口にいるのが、多くの中小事業者です。

中小事業者が今からできる備えは「手順の言語化」

ではロボットの導入を検討すべきかというと、違います。私が今の段階でおすすめしているのは、お金のかからない準備です。

  • 作業手順を文章にしておく:「誰が・どの順番で・何を判断して」進めているかを書き出します。AIに任せられるかどうかは、結局ここが揃っているかで決まります。
  • ベテランの判断基準を聞き出して残す:「この場合はこうする」という現場の暗黙のルールこそ、AIに渡せない限り自動化できない部分です。
  • 今ある事務作業からAIに触っておく:問い合わせ対応、日報の要約、見積書の下書きなど。AIを使う感覚が社内にあるかどうかで、次の波が来たときの速度が変わります。

私は福岡の運送業のお客様と、まず「再配達の連絡」と「問い合わせの一次対応」からAIチャットを入れました。ロボットの話とはまったく違うレベルの取り組みですが、この過程で業務の手順を全部書き出したことが、そのまま会社の資産になっています。手順が言語化されていない会社は、どんなにAIが賢くなっても任せる先がありません。

まとめ

  • 2026年7月30日、Google DeepMindがロボット向けAI「Gemini Robotics 2」を発表(本体制御・推論・機体上で動く3モデル構成)。
  • 全身の動きと指先の細かい作業、複数ロボットの協調に対応した点が大きな変化。
  • ただし研究・開発向けの段階で、中小企業の現場がすぐ変わるわけではない。
  • 今できる備えは、ロボット購入ではなく作業手順とベテランの判断基準を言語化しておくこと

よくある質問

Q. Gemini Robotics 2 は、中小企業でもすぐ使えますか?
現時点では研究・開発向けの段階で、中小企業がすぐ現場に導入できるものではありません。ロボット本体のコスト、安全対策、法制度の整備がこれからの領域です。ニュースとしては「AIが現場作業に近づいている」という方向を読み取るために押さえておく、という位置づけが現実的です。

Q. 現場仕事が中心の会社は、AI導入を後回しにしていいですか?
後回しにする必要はありません。現場作業そのものより先に、問い合わせ対応・日報の要約・見積書の下書きといった周辺の事務作業からAIを使えます。この過程で業務手順を書き出しておくと、将来どんなAIが出てきても任せられる形が社内に残ります。

Q. 今から準備しておくべきことは何ですか?
作業手順の言語化です。「誰が・どの順番で・何を判断して」進めているかを文章にしておくこと、そしてベテランが持っている「この場合はこうする」という判断基準を聞き出して残しておくことです。手順が言葉になっていない仕事は、AIにもロボットにも渡せません。

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