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社内でAI利用ルールを作るときのチェックリスト

福岡の事業者向けに、社内のAI利用ルールを作るときのチェックリストを実例で解説。情報の扱い・禁止事項・承認フローまで、最初に決めるべき項目を当事者目線で整理します。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「うちの若い社員が、お客様の見積をChatGPTにそのまま貼って文章を直してもらってたみたいで…これ、まずいですよね?」。先日、博多区の建設関連の会社さんから、半分顔が引きつったような声でこんな相談を受けました。私は「まずい使い方もあれば、上手な使い方もあります。だから今、ルールを一枚作りましょう」とお答えしました。結論から言うと、社内のAI利用ルールは「禁止リスト」ではなく「どこまでなら安全に使えるか」の線引きです。本記事では、私が福岡の現場で実際に使っているチェックリストを共有します。

そもそも「禁止」から入ると、ルールは形だけになる

多くの会社が最初にやってしまうのが、「業務でのAI利用は原則禁止」という一文を就業規則に足すことです。気持ちは分かります。ただ、これをやると現場は黙って使い続けます。隠れて使われるのが一番こわい。

天神のある士業事務所では、所長が「AIは禁止」と通達した三ヶ月後、スタッフ全員が私物スマホでこっそり下書きを作っていた、という笑えない話がありました。禁止しても便利なものは使われます。だからルールの出発点は「禁止」ではなく「安全に使える範囲を決める」ことです。

私がKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)として最初にお伝えするのは、ルールは社員を縛るためではなく、社員を守るために作る、という考え方です。判断に迷ったとき「この線の内側ならOK」と分かれば、現場はむしろ安心して手を動かせます。

チェック1:何を入力していいか、ダメか(情報の線引き)

ルールの心臓部はここです。AIに「何を打ち込んでいいか」を決めないルールは、ルールとは呼べません。

早良区の小さな会計事務所さんでは、最初にこの一覧を一緒に作りました。考え方はシンプルで、外に出たら困る情報は入れない、それだけです。

  • 入れてはいけない:顧客の氏名・住所・電話番号、マイナンバー、銀行口座、見積金額や原価、未公開の契約内容、社員の人事評価
  • 加工すれば使える:氏名を「A社」に置き換えた相談文、金額を伏せた文章の体裁チェック
  • そのまま入れてよい:公開済みの自社サービス説明、一般的な文章のたたき台、世間で公開されている情報

大事なのは、社員に「個人情報を入れるな」と抽象的に言わないことです。「どの項目が」「どう加工すれば」使えるのかを、具体例で示す。ここまで噛み砕いて初めて、現場が迷わず判断できるようになります。

チェック2:使っていいツールと、アカウントの扱い

次に決めるのは、どのツールを許可するかです。世の中には無数のAIサービスがありますが、全部を許可すると管理しきれません。

糟屋郡の運送会社さんでは、「会社が契約した有料アカウントだけを業務で使う」と決めました。理由は二つあります。一つは、有料版や法人向けプランの多くが、入力した内容を学習に使わない設定にできること。もう一つは、誰がどう使っているか会社側で把握できることです。

  • 許可ツールを2〜3個に絞る:あれもこれもより、まず一本に統一
  • 無料の個人アカウントで業務をしない:私物と仕事の境界を引く
  • 退職者のアカウント停止を手順に入れる:意外と抜けがちな盲点

「学習に使われない設定」は管理画面のオプトアウトで切り替えられることが多いのですが、プランによって挙動が違います。私が導入をお手伝いするときは、契約しているプランの設定画面を一緒に確認して、どこをオフにするかまで一緒に押さえます。

チェック3:出てきた答えを「そのまま使わない」運用

AIの出力は、よくできた下書きであって、完成品ではありません。ここを運用ルールに書いておかないと、事故が起きます。

大野城市の不動産会社さんで実際にあったのが、AIが作った物件紹介文に、実在しない設備が紛れ込んでいたケースです。幸い公開前に気づきましたが、これがお客様に出ていたら信用問題でした。

そこでルールに「外に出す文章は、必ず人が事実確認してから」という一行を入れました。特に、金額・日付・固有名詞・法的な表現は、AIが平気で間違えます。私はこれを「最後の一マイルは人が歩く」とお伝えしています。

  • 社外に出すものは必ず人がチェック:メール、提案書、Webの文章すべて
  • 数字と固有名詞は特に疑う:それらしく嘘をつくのがAIの弱点
  • 誰がチェックしたか責任者を明確に:「AIが書いた」は言い訳にならない

チェック4:判断に迷ったときの「相談先」を決めておく

どれだけ丁寧なルールを作っても、現場では必ず「これは入れていいんだっけ?」という迷いが出ます。そのとき相談する相手が決まっていないと、結局その場の自己判断になります。

福岡市内のある介護事業者さんでは、「迷ったら管理者に一言聞く」を明文化しました。聞くハードルを下げるのがコツで、私は「怒られない窓口」を作ることをおすすめしています。質問した人が責められる空気だと、誰も聞かなくなり、ルールは死にます。

あわせて、月に一度くらい「こんな使い方してるよ」を共有する場があると理想的です。良い使い方は横に広がり、危ない使い方は早めに見つかります。ルールは貼って終わりではなく、回しながら育てるものだと考えてください。

チェック5:まずはA4一枚から始める

最後に、一番大事なことを。完璧なルールを作ろうとして、半年経っても何も決まらない会社を私はたくさん見てきました。

南区の小売店さんには、「分厚い規程はいりません。A4一枚から始めましょう」とお伝えしました。入れていい情報・ダメな情報、使うツール、人のチェック、相談先。この四つが書いてあれば、最初のルールとしては十分です。

運用しながら「この場面が抜けていた」と気づくたびに足していく。そのほうが、現場の実態に合った生きたルールになります。KOKORASHI AI(ココラシエーアイ)では、初期費用0円・月額4,800円(税込)から、こうしたルール作りと社内への定着までを一緒に伴走しています。立派な文書より、現場が迷わず守れる一枚を、まず作ることが先決です。

まとめ:チェックリストとして使える5項目

  • 禁止から入らない:安全に使える範囲を決めるのがルールの目的
  • 情報の線引き:入れてダメ・加工すれば可・そのまま可を具体例で示す
  • ツールとアカウント:会社契約のものに絞り、学習オフ設定を確認
  • 人の最終チェック:社外に出す文章と数字・固有名詞は必ず人が確認
  • 相談先と見直し:迷ったら聞ける窓口を決め、A4一枚から育てる

福岡で「うちの場合どこから手をつければ?」と迷ったら、お気軽にご相談ください。業種と人数に合わせて、最初の一枚を一緒に作ります。

よくある質問

Q. AI利用ルールは、まず何から決めればいいですか?
最優先は「何を入力していいか・ダメか」の線引きです。顧客の個人情報や金額・未公開の契約内容は入れない、公開済みの情報や加工した文章は使ってよい、と具体例で示すところから始めてください。ここが決まれば、ルールの半分はできたようなものです。

Q. 無料のChatGPTを業務で使うのは危険ですか?
設定次第ですが、私は会社が契約した有料・法人向けアカウントに統一することをおすすめしています。入力内容を学習に使わない設定にでき、誰がどう使っているか会社側で把握できるためです。個人の無料アカウントで仕事の情報を扱うのは、できれば避けたいところです。

Q. 小さな会社でも、ちゃんとしたルールが必要ですか?
必要ですが、分厚い規程は要りません。入れていい情報・使うツール・人のチェック・相談先の四つを書いたA4一枚で十分です。福岡の小規模事業者さんには、まず一枚作って運用しながら足していく形をおすすめしています。完璧を待つより、走りながら育てるほうが現場に根づきます。

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