
「新しいツールを入れない」から始めるAI|今あるツールの中のAI機能を使い倒す方法
AIは新しいツールを契約しなくても始められます。GmailやスプレッドシートなどすでにあるツールのAI機能から使い倒す方法を、福岡の中小事業者向けにやさしく解説します。
詳しく見る →Googleが2026年8月26日、Gemini Liveに4つの新機能を追加しました。音声でのGmail操作やDaily Briefの中身と、福岡の中小事業者が移動時間を仕事に変える使い方を解説します。
野村 直矢
KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発
「移動中にたまったメールを、なんとかできませんか」——福岡市内でリフォーム会社を営む方から、先日いただいた相談です。現場から現場へ車で移動する時間が1日2時間近くあり、事務所に戻ったときには受信箱が100通を超えている。福岡でAI導入支援をしているKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)の野村直矢です。同じ悩みは、天神のサロン経営者からも、博多の運送会社からも聞きます。
結論から書きます。Googleが2026年8月26日に発表したGemini Liveの新機能で、「話しかけるだけでGmailを整理する」使い方が現実的になりました。まず試すべきは、移動中の一次仕分けです。
Gemini Liveは、Geminiアプリで音声のやり取りをする機能です。Googleの公式ブログによると、追加されたのは次の4つです。
4つとも、キーボードを打たずに声だけで進められる点が共通しています。パソコンの前に座らないと仕事が始まらない状態から抜け出すための機能群だと考えると、分かりやすいです。
4つの中で、福岡の中小事業者にすぐ効くのは音声でのGmail操作です。Googleは「新着メールはある?」「今日、学校から急ぎの連絡は来ている?」といった聞き方を例に挙げています。仕事に置き換えると、「今日届いた見積もり依頼だけ読み上げて」「メルマガはまとめてアーカイブして」という頼み方になります。
私が相談を受けるとき、メール対応の負担は「読む時間」より「仕分けの判断」に集中していることが多いです。100通のうち、返信が要るのは10通。残り90通を分けるだけで疲れてしまう。音声で仕分けを先に終わらせておけば、事務所に戻ってから向き合うのは10通で済みます。
ただし、削除やアーカイブを声だけで実行させる運用は、最初は避けたほうが安全です。私がいつもお伝えしているのは、最初の2週間は「検索」と「要約」だけに使うという進め方です。読み上げの精度と、AIが重要だと判断する基準が自社の感覚に合うかを見てから、削除まで任せる範囲を広げます。
Daily Briefは、GmailとGoogleカレンダーを合わせて1日の要点を音声で返す機能です。朝、店を開ける前や車に乗った直後に「今日のDaily Briefを教えて」と頼めば、予定と急ぎのメールを耳で確認できます。紙の予定表とメール画面を行き来していた時間が、まるごと浮きます。
Spark連携は、もう一段先の使い方です。Sparkは、指示を受けて数日から数週間にわたる長い作業を進めるGoogleのAIエージェントです。音声で「来月のイベント向けに、候補会場をスプレッドシートにまとめておいて」と頼み、アプリを閉じた後も作業が進む、という流れになります。
Spark連携で注意しておきたいのは、任せる範囲を先に決めることです。私は、AIに作業を渡す前に「作らせるもの」「触らせないファイル」を紙に1行ずつ書き出してもらうようにしています。共有ドライブに社外秘の見積書が入っている会社ほど、線引きを先に済ませる価値があります。
Googleの発表では、Spark連携はGoogle AI Pro以上、Daily BriefはGoogle AI Plus以上のプランが必要とされています。音声でのGmail操作とPersonal Intelligenceについては、必要なプランが発表内に明記されていません。対応言語や提供国、対応端末の範囲も発表では触れられていないため、自社のアカウントでGeminiアプリの設定を開き、実際に機能が出ているかを確かめるのが確実です。
手順としては、Geminiアプリの設定でアプリ連携(GmailやGoogleカレンダーとの接続)を有効にし、Liveのアイコンから音声のやり取りを始めます。連携を有効にしていないと、メールもカレンダーも読み取れないため、機能が使えないように見えます。
キーボードで書くときと違い、音声は言い直しがしにくいぶん、最初のひと言の設計が効きます。福岡の事業者向けに私がおすすめしている型は3つです。
音声の指示は、社内で共有しやすいのも利点です。よく使う頼み方を5つだけメモに残し、朝礼で読み合わせるところから始めると、社内に広がります。
Q. Gemini Liveの新機能は無料プランでも使えますか?
Googleの発表では、Spark連携はGoogle AI Pro以上、Daily BriefはGoogle AI Plus以上のプランが必要とされています。音声でのGmail操作とPersonal Intelligenceについては、必要なプランが発表内に明記されていません。自社のアカウントでGeminiアプリを開き、機能が表示されるかを確認するのが確実です。
Q. 音声でメールを削除させるのは危なくないですか?
最初から削除まで任せるのはおすすめしません。私は導入から2週間は「検索」と「要約」だけに絞ることをおすすめしています。AIが重要だと判断する基準が自社の感覚に合っているかを確かめてから、アーカイブや削除へ範囲を広げると安全です。
Q. 使うにはどんな準備が必要ですか?
Geminiアプリの設定で、GmailやGoogleカレンダーとのアプリ連携を有効にする必要があります。連携を有効にしていないとメールもカレンダーも読み取れないため、機能が使えないように見えます。連携を有効にしたうえで、Liveのアイコンから音声のやり取りを開始します。
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