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提案書・企画書づくりをAIで速くする手順|福岡の中小事業者向け

提案書・企画書の作成を生成AIで速くする実践手順を、福岡の中小事業者向けに解説。AIに渡す材料の集め方、構成から本文への進め方、そのまま使うと失敗する箇所と直し方までまとめました。

野村直矢

野村 直矢

KOKORASHI AI / 福岡のAI導入支援・LINE Bot開発

「提案書、いつも土日に書いてるんですよ」。福岡の事業者から、この話は本当によく聞きます。日中は現場と打ち合わせで手一杯、資料は夜と休日。しかも急ぎの案件ほど、白紙のスライドを前にして手が止まる——という状態です。

結論から言うと、提案書づくりでAIに任せるべきなのは「構成」と「たたき台」で、丸ごと1本は任せないのが正解です。私はKOKORASHI AI(ココラシエーアイ)として福岡の中小事業者のAI導入を支援していますが、資料作成は成果が出るのが早い領域のひとつです。ただし順番を間違えると、体裁だけ立派で中身のない資料ができあがります。

丸投げが失敗する理由

「〇〇社向けの提案書を作って」とだけ指示すると、AIは一般論で埋めてきます。もっともらしい見出しが並び、根拠のない数字が入り、どこの会社が出しても成立する資料になる。読んだ相手には「調べていないな」と伝わります。

理由は単純で、AIは相手の事情を知らないからです。あなたが商談で聞いた「実は現場が反対している」「予算は年度内に消化したい」といった話は、指示に入れない限り資料には反映されません。ここを補うのが、次の材料集めの工程です。

手順1:AIに渡す材料を先に集める

資料作成でいちばん効くのが、この準備です。私がいつもお伝えしているのは、書き始める前に次の5点をメモにすることです。

  • 相手:会社名・業種・規模、決裁するのは誰か
  • 相手の課題:ヒアリングで実際に聞いた言葉をそのまま書く
  • こちらの提案:何を、いくらで、どのくらいの期間で
  • 不安になりそうな点:価格、社内の反対、乗り換えの手間
  • ゴール:この資料で相手に何を決めてほしいのか

箇条書きで構いません。むしろ整えないほうがいいです。商談中のメモをそのまま貼るくらいが、AIには十分な材料になります。ここを飛ばして「いい感じの提案書を作って」と頼むから、一般論しか返ってこないわけです。

手順2:本文より先に「構成」を出させる

材料がそろったら、いきなり本文を書かせず構成だけ作らせます。指示の形はこうです。

「以下のメモをもとに、提案書の構成案を3パターン出してください。各パターンは見出しのみ、7〜10項目。想定読者は決裁者です。パターンごとに、どんな相手に向いているかも書いてください」

3パターン出させるのがポイントです。1案だけだと、それが良いのか判断できません。並べると「うちの相手には課題整理から入るほうがいいな」と自分の判断が働きます。AIに決めさせるのではなく、選択肢を出させて自分が選ぶ。これが資料作成でAIを使うときの基本姿勢です。

手順3:セクション単位で本文を書かせる

構成が決まったら、全文を一度に書かせないでください。まとめて出させると、どこを直せばいいか分からない長文が返ってきます。見出しひとつずつ、こう指示します。

「この見出しの本文を書いてください。300字程度。専門用語は使わず、はじめて聞く人にも分かる言葉で。数字は私が渡したメモにあるものだけ使い、無い数字は書かないでください」

「無い数字は書かないで」は毎回入れてください。これを言わないと、AIは平気で「一般的に30%の削減効果」といった根拠のない数字を入れます。提案先で根拠を聞かれて答えられないと、その1点で信頼を失います。私が資料作成の相談を受けたとき、真っ先に確認するのがこの数字の出どころです。

手順4:自社の言葉で上書きする

ここまでで、資料の骨と肉はできています。最後に必ずやるのが上書きです。私が見ている限り、提案が通るかどうかはこの工程で決まります。

  • 実際の事例を入れる:似た業種でやったこと、そのとき起きた問題と対処
  • 相手の言葉を入れる:ヒアリングで出たフレーズをそのまま引用する
  • 自分の意見を1行入れる:「私はこの順番でやるべきだと考えています」
  • AIっぽい言い回しを削る:「〜が重要です」「〜と言えるでしょう」が続いていたら書き直す

この上書きは、あなたにしかできません。だからこそAIに構成と下書きを任せて、空いた時間をここに回すわけです。

スライドにするときのコツ

文章ができたら、スライドに落とします。ここでもAIが使えます。「以下の本文を、スライド1枚あたり見出し1行+箇条書き3点に整理してください」と指示すれば、スライドの骨組みが出てきます。

ただし、スライドはAIが書いた文字数のままだと必ず多すぎます。1枚に入れる情報は、見出し1つと箇条書き3つまで。あふれた分は口頭で話すか、次のページに送ってください。読ませる資料ではなく、話しながら見せる資料だと考えると分量の判断がしやすくなります。

社内で使い回せる形にしておく

ここまでの手順は、一度うまくいったら指示文を保存してください。「材料メモの型」「構成を出させる指示」「本文を書かせる指示」の3つをテキストファイルやChatGPTのプロジェクト機能に置いておけば、次回は貼り付けるだけです。

福岡の事業者からよく聞くのが「自分は使えるようになったけど、社員が使えない」という悩みです。これは能力の差ではなく、指示文が個人の頭の中にあるからです。指示文を共有した瞬間に、資料作成は個人技から会社の仕組みに変わります。まずは自分が使った指示文をコピーして、共有フォルダに置くところから始めてみてください。

まとめ

  • 提案書を丸投げすると一般論の資料になる。任せるのは構成とたたき台まで
  • 書き始める前に、相手・課題・提案・不安・ゴールの5点をメモにする
  • 構成は3パターン出させて自分が選ぶ。本文は見出し単位で書かせる
  • 「メモに無い数字は書かないで」と毎回指示する。根拠のない数字は信頼を壊す
  • 事例・相手の言葉・自分の意見で上書きする。ここが提案の通る・通らないを分ける
  • うまくいった指示文は保存して社内で共有し、個人技を仕組みに変える

よくある質問

Q. AIに提案書を作らせると、内容が薄くなりませんか?
丸投げすると薄くなります。防ぐには、商談で聞いた相手の課題や言葉をメモとして渡し、構成と下書きだけをAIに任せ、事例・自分の意見・相手の言葉で必ず上書きしてください。時間を削るのは構成と下書きの部分だけにするのがコツです。

Q. AIが提案書に入れてくる数字はそのまま使っていいですか?
使わないでください。AIは根拠のない数値をもっともらしく書くことがあります。指示のたびに「渡した資料に無い数字は書かないで」と伝え、資料に残す数字は自社で確認できるものだけにしてください。

Q. 社員にも同じやり方をさせるにはどうすればいいですか?
うまくいった指示文をそのまま保存し、社内で共有するのが最短です。材料メモの型、構成を出させる指示、本文を書かせる指示の3つをテンプレート化しておけば、経験の浅い社員でも同じ手順で資料を作れるようになります。

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